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投与前にご確認いただきたいこと

投与前にご確認いただきたいこと

  • 本剤による治療開始後数日から、重篤な低カルシウム血症があらわれることがあります。
    そのため、本剤投与中は頻回に血液検査を行い、患者様の観察を十分に行ってください。
  • 血清補正カルシウム値が高値でない限り、カルシウム及びビタミンDの経口補充のもとに本剤を投与してください。
  • 重度の腎機能障害患者様では、低カルシウム血症を起こすおそれが高いため、慎重に投与してください。

警告

警告解説
本剤の治療開始後数日から、重篤な低カルシウム血症があらわれることがあり、死亡に至った例が報告されている。本剤の投与に際しては、頻回に血液検査を行い、観察を十分に行うこと。本剤による重篤な低カルシウム血症の発現を軽減するため、血清補正カルシウム値が高値でない限り、カルシウム及びビタミンDの経口補充のもとに本剤を投与すること。[7.2参照]先行バイオ医薬品の国内販売開始後において、治療開始後数日から低カルシウム血症を発現した症例が報告されており、死亡に至った例も報告されています。
本剤による重篤な低カルシウム血症の発現を軽減するため、血清補正カルシウム値が高値でない限り、カルシウム及びビタミンDの経口補充のもとに本剤を投与してください。
重度の腎機能障害患者では低カルシウム血症を起こすおそれが高いため、慎重に投与すること。[9.2.1参照]重度の腎機能障害のある患者様や透析を受けている末期腎疾患の患者様では、カルシウムの尿からの再吸収機能及び胃腸管での吸収機能が低下している可能性があり、低カルシウム血症が起こる可能性があります。
また、先行バイオ医薬品の多発性骨髄腫及び固形癌骨転移による骨病変を対象とした3つの第III相臨床試験では、ベースラインのクレアチニンクリアランスが30mL/min未満の重度腎疾患患者様や透析の必要な末期腎不全患者様は対象から除外していました。
重度の腎機能障害患者様に対しては、十分に注意し、慎重に投与を行ってください。
本剤投与後に低カルシウム血症が認められた場合には、カルシウム及びビタミンDの経口投与に加えて、緊急を要する場合には、カルシウムの点滴投与を併用するなど、適切な処置を速やかに行うこと。[11.1.1参照]先行バイオ医薬品の国内販売開始後において、治療開始後数日から低カルシウム血症を発現した症例が報告されており、死亡に至った例も報告されています。
本剤投与後に低カルシウム血症が認められた場合には、カルシウム及びビタミンDの経口投与に加えて、緊急を要する場合には、カルシウムの点滴投与を併用するなど、適切な処置を速やかに行ってください。

(1)適応となる患者様

効能又は効果

効能又は効果設定根拠
多発性骨髄腫による骨病変及び
固形癌骨転移による骨病変

デノスマブBS皮下注120mgRM「F」(以下、本剤)は、日本、米国及び欧州の規制当局のバイオシミラーに関する指針等に従い、先行バイオ医薬品を対照として、種々の検討を実施し、得られたエビデンスを評価した結果、本剤と先行バイオ医薬品との同等性・同質性が確認されました。
先行バイオ医薬品が有する効能又は効果のうち、再審査期間及び特許期間が満了している「多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変」の効能又は効果を、本剤に外挿することが妥当であると判断され、2025年9月に製造販売承認を取得しました。

※品質特性解析、非臨床試験、2件の海外第I相臨床試験(AVT03-GL-P01試験、AVT03-GL-P03試験)、海外第III相臨床試験(AVT03-GL-C01試験)など

(2)適応とならない患者様

禁忌(次の患者には投与しないこと)

禁忌解説
本剤の成分に対し
過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分(有効成分又は添加剤)に対し過敏症の既往歴のある患者様に本剤を投与した場合、より重篤な副作用を発現するおそれがあるため投与しないでください。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性
[9.5参照]
先行バイオ医薬品の動物実験の結果から、妊婦への投与に対するリスクが示唆されたため、妊婦又は妊娠している可能性のある患者様においては、本剤を投与しないでください。

(3)特定の背景を有する患者様に関する注意

特定の背景を有する患者に関する注意

対象患者解説
合併症・既往歴等のある患者低カルシウム血症の患者又は低カルシウム血症を起こすおそれのある患者
  • 本剤の投与により、骨吸収が抑制されることから、血清カルシウム値の低下が起こる可能性があります。低カルシウム血症の患者様又は低カルシウム血症を起こすおそれのある患者様に対しては、十分に注意し、慎重に投与を行ってください。
肺転移を有する骨巨細胞腫患者
  • 先行バイオ医薬品における骨巨細胞腫を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験において、肺転移を有する患者様2例に重篤な気胸が認められました。
腎機能障害患者重度の腎機能障害のある患者
  • 重度の腎機能障害のある患者様や末期腎疾患の透析を受けている患者様では、カルシウムの尿からの再吸収機能及び胃腸管での吸収機能が低下している可能性があります。
  • 先行バイオ医薬品の第Ⅲ相臨床試験では、クレアチニンクリアランス値30mL/min未満の重度腎疾患患者様及び透析の必要な末期腎不全患者様は対象から除外されました。
  • 低カルシウム血症が起こる可能性があることから十分に注意し、慎重に投与を行ってください。
生殖能を有する者
  • サルに妊娠20日から分娩時まで先行バイオ医薬品(50mg/kg/4週)を皮下投与した結果、死産の増加、出生児の分娩後死亡の増加、骨・歯の異常、末梢リンパ節の欠損が認められました。
  • 妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び最終投与後一定期間は適切な避妊法を用いるよう指導してください。
妊婦
  • サルに妊娠20日から分娩時まで先行バイオ医薬品(50mg/kg/4週)を皮下投与した結果、死産の増加、出生児の分娩後死亡の増加、骨・歯の異常、末梢リンパ節の欠損が認められました。
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないでください。
授乳婦
  • 授乳中の患者様は、先行バイオ医薬品の臨床試験の対象から除外されていたため、授乳中の患者様に対する本剤の安全性は確立していません。
  • 本剤はヒトの乳汁中に排出されるか否かは不明ですが、本剤は免疫グロブリンであるため、循環血清中に存在する本剤の一部が乳汁中に分泌される可能性があります。
  • 治療上の有益性及び母乳栄養の有用性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。
小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

本剤を投与した若齢サルにおいて、骨端成長板の異常が認められた。

RANKL注)を阻害すると、ラット新生児の骨成長及び歯の萌出が抑制されることが示されている。

注)RANKL:

  

receptor activator for nuclear factor-κBligand

  • 先行バイオ医薬品では、小児等(骨格の成熟した小児骨巨細胞腫患者様を除く)を対象とした臨床試験は実施されていないため、安全性は確立していません。
  • 動物実験において、若齢サルにおける骨端成長板の異常、ラット新生児におけるRANKLの阻害に伴う骨の成長及び歯の萌出の阻害が報告されています。
骨端線閉鎖を伴わない骨格が未成熟な患者において、本剤治療中止後(数週間から数ヵ月後)に、急性腎障害、悪心・嘔吐等の臨床症状を伴う重篤な高カルシウム血症が発現した例が報告されている。
  • 海外において、骨端線閉鎖を伴わない骨格が未成熟な患者様で、デノスマブ治療中止後(約7週間から約8ヵ月後)に、急性腎障害、悪心・嘔吐等の臨床症状を伴う重篤な高カルシウム血症が発症した症例が報告されています。
  • また、国内において、海外同様骨端線閉鎖を伴わない骨格が未成熟な患者様で、デノスマブ投与中止4ヵ月後に重篤な高カルシウム血症を発現した症例が報告されています。
高齢者
  • 先行バイオ医薬品の承認時までの臨床試験において、高齢者(65歳以上)では非高齢者と比較して、安全性に相違は認められませんでした。
    しかしながら、一般に高齢者では、生理機能が低下していることにより、副作用が発現しやすくなることが考えられるため、患者様の状態を十分に観察し、慎重に投与してください。

※本剤は「骨巨細胞腫」に対して国内未承認です。

4. 効能又は効果

多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変

(4)その他注意すべき患者様

対象患者解説
プラリアの投与を検討中の患者
  • 本剤はプラリア®と同一成分(デノスマブ)を含むため、本剤投与中の患者様にはプラリア®の投与は避けてください。
抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置が必要な患者、局所感染が認められる患者
  • 本剤の投与により、顎骨壊死(ONJ)があらわれる可能性があります。
  • ONJ発現の病態生理は明らかではありませんが、機序に関する仮説のひとつとして、骨代謝の抑制が考えられています。本剤は、破骨細胞の形成、機能、生存を阻害することによって骨代謝を抑制するため、ONJの発現リスクを上昇させる可能性があります。
  • これまでに報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連して発現しています。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られています。
  • 本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者様に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導してください。
  • 本剤投与中に歯科処置が必要になった場合には、できる限り非侵襲的な歯科処置を受けるよう指導してください。また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けるよう指導してください。歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者様に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導してください。
本剤又はビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者
  • 本剤と同様に骨吸収抑制作用を有するビスホスホネート系薬剤を長期投与された患者様において、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が報告されていること、先行バイオ医薬品の海外臨床試験において、先行バイオ医薬品の関与が疑われる大腿骨の非定型骨折が報告されています。
    また、国内において、先行バイオ医薬品及びビスホスホネート系薬剤の投与後に、尺骨、脛骨等で非定型骨折が報告されています。
  • これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部、鼠径部、前腕部等において前駆痛が認められている報告もあることから、本剤の投与開始後にこのような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行ってください。
  • また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で非定型骨折が起きた場合には、反対側の部位の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察してください。X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行ってください。

*重要な基本的注意8.1、8.4、8.5より作表した。

(5)インフォームド・コンセント

本剤を投与する患者様とご家族に対しては、投与前に本剤の有効性・安全性について十分に説明し、同意を得たうえで本剤の投与を開始してください。
本剤の投与により発現する可能性のある副作用についても具体的な説明を行ってください。

本剤による治療をはじめられる患者様向けに、治療スケジュールや治療の注意点、副作用などについて解説した指導用冊子を用意しています。患者様とご家族へのインフォームド・コンセントにご利用ください。

(6)投与前に行う確認事項

問診:

  • 口腔内の管理状態を確認してください。必要に応じて、適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導してください。

検査:

  • 低カルシウム血症があらわれることがあるので、血清カルシウム、リン等の血清電解質濃度の測定を行ってください。
  • 重度の腎機能障害のある患者様や透析患者様では低カルシウム血症が起こる可能性があるため、クレアチニンクリアランス検査などを行い、腎機能を評価してください。

1. 警告(抜粋)

1.1

本剤の治療開始後数日から、重篤な低カルシウム血症があらわれることがあり、死亡に至った例が報告されている。本剤の投与に際しては、頻回に血液検査を行い、観察を十分に行うこと。本剤による重篤な低カルシウム血症の発現を軽減するため、血清補正カルシウム値が高値でない限り、カルシウム及びビタミンDの経口補充のもとに本剤を投与すること。[7.2参照]

1.2

重度の腎機能障害患者では低カルシウム血症を起こすおそれが高いため、慎重に投与すること。[9.2.1参照]

8. 重要な基本的注意(抜粋)

8.2

低カルシウム血症があらわれることがあるので、本剤投与開始前に、血清カルシウム、リン等の血清電解質濃度を測定すること。血清補正カルシウム値を確認し、低カルシウム血症が認められた場合には、低カルシウム血症を是正した後に、本剤の投与を開始すること。[9.1.1、11.1.1参照]

8.4

顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあり、本剤の長期投与により顎骨壊死の発現率の増加が認められている。報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。
本剤投与中に歯科処置が必要になった場合には、できる限り非侵襲的な歯科処置を受けるよう指導すること。また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること。[11.1.2参照]

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